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ある夏の思い出(骸骨注意)

ちょっと前の話なんですがね、久々に思い出したもんですから、お暇でしたら聞いておくんなまし。
年齢がふた桁になった年の夏に伊豆に家族で旅行したときのお話しでございます。
ぎんぎら光るお日様にも負けず、海岸で元気に遊び回っておりました。
泳いだり、砂山をつくったり、屋台物食ったり、姉さん方の魅惑の谷間をかつぶし見つけた猫の目で見たり、……そんなに怒ってくださいますな。たかだか十の子供のしたことじゃありませんかね。
夢中で遊ぶ間にもだんだん日は傾いてくる、夕方には家に帰らなくちゃならない、ってんで僕ちゃんは悲しくなっちゃった。
せめて友だちに土産でも持ってこようと貝殻なんかを拾いだした。だけど人がたくさんいる海辺には流れついたものがそんなにない。
海の家の人なんかが掃除してるんだね。
しょうがないから波打ち際をはずれに向かってくと海草とか流木が増えてきた。大きな宝貝や硝子瓶なんかもあってよろこんだね。
両手に持てるだけ拾って海で洗った。そのときだ、僕ちゃんが固くてつるりとしたものを踏んだのは。
これはすごい!と喜び勇んで戻り、見せたらばおっかさんは悲鳴を上げた。おとっちゃんはコーラで股間を濡らした。
……はいはいそうですよ、題名でねたばれしてますよ、骸骨です。
ああ、骸骨と言いましてもまさか人間の骨じゃありゃしません。
大きさや形からして子猿の骸骨でしょうね。
波にどれほど洗われていたのか真っ白な頭蓋骨でありました。
僕ちゃんは「レアアイテム発見」としか思っていませんでしたから、「そんなもんとっとと元の場所に返しな!」という両親の言葉に砂をまき散らしながら抵抗しました。
しかし「それを持って帰りたいなら自力で帰れ、なおかつ家には入れない」と言われればそこは悲しい扶養される身、オットセイのように泣きじゃくりながら骸骨さんを海にかえしたのです。
心なしか骸骨くんも寂しがっているようでした。
こうして僕ちゃんは骸骨たんと運命をわかたれたのです

何故こんな話をしたか、ですって?夢に見たんですよ今朝。こんな年になっても悔しがってるなんて笑っちまうでしょう?
……え?何で空を見つめてるんですか?骸骨が呼んでるからそんな夢を見た?ちょっ、そういうのやめてよね、ガイがおれにかてるわけ……いや、まじでしゃれになんないから。面白くないからその冗談……ねえ待って!行かないでぇええ!

なんで夏って暑いのかな
もうほんと暑い
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