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屏風のぞきは…

「ゆんでめて」/畠中恵

はじめて表示を見た時の感想は「何このかわいい表紙は」。
それは多分まだシリーズ3弾「ねこのばば」が出たばかりの頃だったと思う。本との出会いは色々あるが、このシリーズとの出会いはまさに表紙買い、であった。
それ以来まさかこんなに続くとは思っていなかったのだか、おかげ様で毎回楽しく読ませていただいている。

話は江戸、回船問屋兼薬種問屋長崎屋の若だんなである一太郎が、人ならぬ妖達と奇怪な事件を解決してゆくというもの。
概ね短編で、何かしら妖が絡む。けれどもおどろおどろしいものではなく、ゆるゆるした時間、ほっこりした流れの話である。毎回妖達、特に家鳴がかわいい。

今回は短編5話集なのだが、読み進めるにつれて時間を遡ってゆく様になっており、最後には全く関連のなかった5話が一点で接する事となる。
個人的には「え?」という感想を持ったが、結果として続きが楽しみな形で終わったので安心した。←え。

登場人物の心理を丁寧に書いており(と、勝手に思っている)、読み終わった後は大抵あたたかい気持ちになれます。
時々一太郎が意外とぐちぐち悩むので重いと思う事もありますが(ファンの方ごめんなさい)、一太郎と一緒になって江戸の妖の世界を楽しみたい方は是非どうぞ。

自分の様に江戸知識の無い人には「へー」な事も満載です。

宮部さんっ

「永遠の0(ゼロ)」/百田尚樹

思春期に読んだ「悪魔の飽食」は個人的には大変衝撃的で、その後どんなに素晴らしい作品だと言われても、戦争を題材とした書籍や映画は全く食指が示さなかった。
だから戦争モノを読んだのは本当に十何年以来だ。
何故また嫌悪区域を読もうと思ったのか自分でもわからないが、それは多分、夏、だからだろうと思う。

話は太平洋戦争で戦死した祖父、宮部久蔵の人物像を求めて、ぼく(と姉)が元戦友を訪ね歩く形で進んでゆく。
天才パイロットであり臆病者、愛する者の為に生きて帰ろうという信念を持つ祖父の姿。やがて一つの謎が浮かんできて…。

テーマは戦争、だけではないと思う。
(自分が戦争モノを好まないのでよくわかっていないのかもしれないのだが、そもそも戦争という言葉は抽象的過ぎてわかりにくいと思っている。)
零戦への憧れであったり、愛する者の為に生きるということであったり、または日本の体制についてであったりと、どこまでを作者が伝えたい事だったのかわからないが、色々考えさせられた。
ただ個人的には、後半の展開はフィクションだなあという気持ちになった。

文章はぼくが読み手と同じ位置にいる為、物語に入りやすいと思う。
自分の適当な感想はともかく、これからの方はぼくと一緒に怒ったり悲しんだり、目頭が熱くなったりしながら、読みすすめたら良いのではないかと思います。

しかしあれだ、久々の読書の為、読み終えるに6時間もかかった。
途中から集中力激減…。

縦書き・行間の旅をしたくなった。

縦書き文書を読まなくなって久しいので、たまには読んでみるか、という具合で日記を書いてみました。
更新激亀です。

注意:読書家でもないし、評論家でもございません。
間違ったことが書いてあっても
「こういう風に思ったのかぁ…」
程度に見て流しておいてください。

いただきます

釣られて来た魚達。
彼らは生きる為餌に食いつき、そして命を失った。

弱肉強食の世界。
わかりやすいが厳しい。

奪った命は奪った者達が責任を持って供養するべきで、
自分もまた生きる為に他の命を得ているのだと再確認した日となった。

…難しい事はとりあえず、
こいつらはおいしい塩焼きでいただきました。
合掌。

林の中

夏の林は影が濃い。
鮮やかな木々の緑にばかり目を向けていると、急に闇に落とされた気分になる。

深い影。
ざわめく木々。

目が慣れるまでの間、まるでそこにはなにかが棲んでいるような、そんな不気味さがある。

…つまり怖かったんだよー。
小心者は林が苦手です。

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