2008-12-24 03:37
クリスマスなので何か書くべきかと思って仕上げました。
『ME AND MY DEVIL』、枷シリーズのです。タイトルは鬼から。ピアス欲しい。真剣に開けたいと最近悩んでおります。
悩んでいるというわけではないですが、酷くもどかしいです。書きたいものが沢山あるのに書く時間がない、もしくは今の自分じゃ書けない。いいかげんどっかに送りたいんですが…長いの書けないんだよな。
あんまりくよくよしてるとまたとんでもないことになるので、前向きに頑張ります。
好きだと言ってるくせにこちらに全く載せないのもあれなんで、追記にボカロの文を載せてみました。某所で先に投稿したんで、見てる方いたらすみません。あ、夢じゃないです。別にBLでもNLでもないただの文章です。
「リン、何をしてるんだい」
「何も」
そう言って妹は後ろにスコップを隠した。
オレンジ色の、少し錆びたスコップ。いつ、何処から拾って来たんだろう。
「マスターが呼んでいたよ」
「ありがとう、カイト兄さん。すぐに行くわ」
「そう……」
「あたしは行くけれど、ここはそのままにしておいてね」
リボンを揺らしながら、駆け足で妹は去って行った。
残されたスコップ。何故か懐かしさすら覚えて、それを手にしてみた。
足元の土を掘る。まるで何かに導かれるかのように。
「何を埋めたんだい、リン」
掘り進めていくとすぐに硬いものにぶつかった。
何か、見覚えのある金色の糸と、……糸?
これは糸なんかじゃない。それに、見覚えのある白い白いリボン。
「ただいま、兄さん」
「……リン」
「見ちゃった?」
「ああ」
「そう。仕方ないわね」
「……君は、リンじゃないね」
「今は私がリンよ」
「今は、だろう」
「そう。もう、もともとのリンは死んじゃった」
にやりと口許を歪めて弟だったはずの妹が笑った。
「リンね、寂しいんだって。だから兄さんも隣で寝てあげて」
今度後ろ手に握られていたのは、オレンジのスコップなんかじゃなく。
その何倍も大きな鈍い光を放つシャベルだった。
埋葬
「ねえ、最近レンだけじゃなくカイトの姿も見えないんだけどどうしたの?」
「マスター、大丈夫。リンはそばにいるわ」
end.