2009-9-1 06:11
私が読めて良かったカミサマありがとう!と思う本はまあ結構あるんですが。
これ、ありがとう過ぎる。
今まで読んだ本の中で、恐らく一位かな?と思っていた三浦しをんさんの『ロマンス小説の七日間』の上を行きました。
やったね有川さんトップだよ!作者の作品、初めて読んでこれはやばい。
正確にランク付けしたことないんですが…あ、いや、ランクの話はあとにして。
もうね…本当にやばかった。午前三時から美波シリーズを読み返しにやにやし(修矢!)、『天国の本屋 あの夏を泳ぐ』で泣いて(うわあああヤクルトのみてええええええ!)、夜明け前四時三十三分にキイチゴのところでどうしようかと思った。
爆発です。
萌えた。ロマンス小説の神名より萌えた(※それでも矢野神名は相当良いです)。イツキやばい。嫁に来い。さやかも良いですけど!
何だろう…ああ書きたい感想は物凄くあります。しかし衝撃が凄過ぎて書けない。
雑草モチーフで同居で犬ですよ!!やべえ!ちょっと過去の私に『溺れる花』なんて書くなって言ってくるよ!みたいな!身の程知らずめ!
非常に感動したということであります。
プロはやっぱ凄いわ。うん。他に言葉が出ません。
ああ…ちょっと有川さんの他の作品も漁って来るかな…図書館戦争は良さげだ……。
萌え死にそう。言葉にならん。
と、とりあえずお勧めです。それだけくみ取っていただければ幸せです。
ごちそうさまでした><
※以下はカイト相手で若干パロです。ねたばれになるのか微妙ですが…不安な方はお避け下さい。
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「マスター、朝ご飯のジャムはどっちにしますか?」
「ええと……」
私の家には主夫がいる。
正確には歌を歌うのが役目だった筈なんだけれど、いつの間にか家事の方が得意になっていたボーカロイド、が。
「じゃあ、苺で」
「分かりました。あ、今日のパンはさっきあのお店で買ってきたものです」
「え、本当に!」
「はい。マスターの為に早起きして買ってきたんですよ」
「ありがとう、カイト!」
飛びついて喜びを表すと、よしよしと彼が私の頭を撫でてくれた。
あのお店、というのは近所にあるパン屋なのだけれど、地元ではかなり有名で、自然のものを使った商品を売っている。
その中でも特に食パンとフランスパンがおいしくて、私も大好きなお店なのだ。
「さ、軽く温めましたから。早く食べましょう」
「はぁい」
彼がフランスパンにナイフを入れる。
ちょうど、一口サイズになったパンに私は苺ジャムをぬる。
このジャムは彼が探し出してきたもので、それから私の何よりの好物になった。
甘くて、ほんのり酸っぱくて。
「……えへへ、おいしいなあ」
「マスターが喜んでくれると、俺もすっごい嬉しいです」
「カイトも食べなよ。甘いよ!」
「はい。頂きます」
頂きます、と言っても彼は席につかずに私の隣に立っている。
どうしたのかな。
そう思った瞬間に、身を屈めて彼が私の唇のすぐ下を舐めた。舌は離されたのに、生ぬるい感触が残る。
「甘い、です」
「……」
「とっても、おいしいですよ」
「……ば、ばかぁ……」
ニコニコする彼を見て、何をされたか実感すると急激に体温が上がった気がした。
確かに甘い。でも、それは苺ジャムのせいじゃない。
彼は何も言わずにテーブルについて、何事もなかったかのように自分の分のパンにジャムをぬっていた。
2009.09.01//Sweet Berry Kiss