【麒麟がくる】長谷川博己、“本能寺の変"に言及「これまでにない新しいものになる」
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NHKで放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』。1月3日に第39回[本願寺を叩け]が放送されるのを前に、主人公・明智光秀役の長谷川博己、織田信長役の染谷将太、羽柴秀吉役の佐々木蔵之介が番組に寄せたコメントを紹介する。
なお、長谷川サンは昨年12月27日に本作をクランクアップ。本作の最終回は2月7日放送予定の第44回。クライマックスの本能寺の変に向かって、明智光秀と織田信長(染谷将太)の亀裂が深まっていく。徐々に亀裂を深める光秀と信長に秀吉はどのように関わっていくのか…。
▽長谷川博己コメント
約1年半光秀を演じさせていただきました。撮影中いろいろなことがありましたが、長期間の撮影の中で、キャラクターに深みが増したといいますか、熟考して光秀という役に向き合えたすごくいい時間だったなと思います。早く結末を迎えたいと思う気持ちもある一方で、いざ終わりに近づくとこの役から離れることに少し寂しい気持ちもしています。
光秀は、さまざまな登場人物たちにたくさん刺激を受けます。共演者のみなさんからもらった光のようなものを自分の中に取り入れて、光秀をここまで体現できたと思います。いまは光秀が本当にこういった人生だったのではないかと疑いなく思えていますし、そのくらい、光秀の人生をがっちり過ごせました。
こういった状況なので、雑談などはたくさんできなかったのですが、終始ミステリアスだった(信長役の)染谷さんにいろいろと話しかけてみたり、(秀吉役の)蔵之介さんには現場を引っ張ってもらったり、制限がある中でみなさんと楽しい時間を共有させていただきました。
これから物語は佳境を迎えることになりますが、その先にはみなさんも気にされている「本能寺の変」が待っています。この作品の中で新しい明智光秀を描いてきましたが、「本能寺の変」に関してもこれまでにない新しいものになるのではないでしょうか。なぜ、光秀は「本能寺の変」に至ったのか。見てくださる皆様に、その心の機微を感じ取っていただき感情移入していただけたらうれしいです。
この役から離れるのは少し寂しい気持ちもありますが、クライマックスは本当に面白いものになっていると思いますので、最後までみなさんに楽しんでいただければ嬉しいです。そして、次に始まる『青天を衝け』につなげられたらいいなと思っております。ずっとこうやって大河ドラマを続けていってもらいたいなと、なにがあっても続けてもらいたいなと思っています。
▽染谷将太コメント
今、「職業はなんですか」と聞かれたら、「織田信長です」と言っちゃいそうなくらい信長と過ごしている日々です。今回の信長は、ピュアな信長として一貫していますが、年齢を重ねるごとに、見た目も、感情も、振る舞いも、どんどん熟していくのを肌で感じることができました。1年半もの長い時間がこの作品の信長像を作ってくれたんだと思っています。
信長は物語をかき回す役です。光秀にセリフや感情を投げかけ、光秀はそれを受けるという構図が続きます。長谷川さんは、そんな光秀を繊細に表現されていて、個人的には見入っちゃうほどでした。長谷川さんのブレない姿勢も印象深いです。それがあったからこそ、僕も自分のパフォーマンスに専念させていただくことができました。
僕自身もかなり気になっていたのは、やはり「本能寺の変」です。台本を読んだ際は興奮し、感動しました。それ以上は言えませんが(笑)、すごく鳥肌が止まらなかったです。いろいろな激しい感情がうごめいているシーンになっているので、ぜひ多くの方に見てほしいです。
年を越えての放送となり、かなり長い道のりでしたが、改めてしみじみ思うのが全44回でひとつの作品だということです。終盤はものすごい盛り上がりを見せるので、見たこともないような世界を見てほしいなと思っています。
▽佐々木蔵之介コメント
明智光秀役の長谷川博己さんをはじめ、多くの共演者と、藤吉郎から始まり、木下藤吉郎、羽柴秀吉と、ゆっくりと役を積み上げながら演じさせていただいたことはとても幸せでした。
『麒麟がくる』では、本能寺の変に至るまで丁寧に描かれています。自分の出演していないシーンを鏡前や楽屋のモニターで時々見ていましたが、「そりゃ光秀もそうなるよな」「そしたら上様もああなるわな」といろいろ慮(おもんぱか)ること多かったです。僕の方はいつでも、備中高松から駆け足で帰る準備は出来ていますが(笑)。
秀吉は“光秀の最大のライバル”とうたわれてきましたが、個人的にはライバル視の様なものはありませんでした。価値観や手段が違っただけで、あくまで同じ“織田家臣”だと。だから、本当は僕は好きなんですけど…こればっかりは。史実や台本がそうさせてはくれなかったです(笑)。
そんな大好きな光秀を演じられた長谷川さんの存在は、スタッフ、キャスト、全員の励みでした。どんなにピンチのときも、真ん中で真っ直ぐ立ってくれていました。困難な状況の中で撮影できたこと、そして間もなく完走できることに、今は感謝しかないです。楽しみにしてくださる視聴者の皆さまの応援が大きな力でした。間もなく終わってしまうのが寂しくもありますが、見たことのない戦国時代のドラマになっていると思います。最終回まで是非ご期待ください。