俳優のオダギリジョーや女優の麻生久美子らが出演する10月スタートのコメディーミステリードラマ『時効警察はじめました』に、俳優の磯村勇斗が出演することが、明らかになった。磯村君は、ふせえりが演じる時効管理課メンバー又来の息子で、総武署・鑑識課の諸沢(光石研)の助手で総部署の鑑識課で働く超優秀な理系男子にして“若きエース”・又来康知(またらい・やすとも)を演じる。
【時効警察】は、時効が成立した事件にスポットを当てたコメディーミステリー。オダギリジョー演じる総武警察署時効管理課の警察官である霧山修一朗が交通課の三日月しずか(麻生久美子)らを巻き込んで、“趣味”で時効が成立した事件を捜査する姿を描く。2006年1月期に第1弾となるドラマが放送され、2007年4月期に第2弾[帰ってきた時効警察]が放送された。三木聡が脚本・監督を務め、園子温、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、岩松了らも制作に参加した。
温和な無秩序課長・熊本(岩松了)、霧山と同じ総部署・時効管理課に所属する無類のイタズラ好きメンバー・又来(ふせえり)、人生の99%が無表情なサネイエ(江口のりこ)ら時効管理課の面々や、トレンチコート命の残念エース刑事・十文字疾風(豊原功補)&いい加減を極める先輩刑事・蜂須賀(緋田康人)、ちゃっかり鑑識官・諸沢(光石研)、そしてナレーターの由紀さおりと、おなじみのレギュラー陣も12年ぶりに再結集する。
【時効警察】といえば、いろんな意味で自由奔放な三日月の元で、交通違反を取り締まるフレッシュな面々もおなじみだが、今回は前作から12年も経ったということで、その顔ぶれもリニューアル。
さらに、吉岡里帆が新人刑事・彩雲真空役を担当するほか、本シリーズではおなじみ京王井の頭線の駅名を掲げた交通課の新人として内藤理沙演じる浜田山と、田中真琴演じる久我山が登場。
続編では、霧山はアメリカのFBIに出向したのちに古巣の総武署・時効管理課にカムバックし、三日月は6年前に刑事課の刑事と結婚し、のちに離婚したという設定。登場人物たちの12年を経た変化も注目を浴びている。
磯村勇斗が演じるのは、ふせえり演じる不真面目でイタズラ好きな又来の息子とは思えないほど、鑑識課の若きエース・康知。霧山から頼まれる時効事件絡みの鑑識に無償で協力する。署の女性陣からも熱い視線を注がれているが、実は元ツッパリだったりと意外な過去や趣味が多々ある。康知は紆余(うよ)曲折の人生を歩んでおり、思春期のころはツッパっていたという過去を持つ。磯村君は、日本テレビ系で昨年10月クールに放送された連続ドラマ[今日から俺は!!]で、相良猛を演じて話題になったが、「今回は康知なりの新しいツッパリ像を出したい」と意気込んだ。
▽磯村勇斗コメント
・「時効警察」への出演が決まったときの気持ち
以前から「時効警察」が好きで見ていたので「ついに皆さんとご一緒させていただける機会が来たのか!」と、うれしかったです。霧山さんと三日月さんのペアがとても微笑ましくて大好きだったんですけど、今回は2人の関係性を目の前で拝見できて、すごく素敵な現場にいるな、と感じています。
・素のオダギリジョーと麻生久美子について
実は僕、オダギリさんの大ファンで…!オダギリさんが髪を伸ばしたら僕も伸ばして一つ結びにしたり、オダギリさんがレザーのロングコートを着ていたら僕も買ったり…と、デビュー前はよく真似をしましたし、出演作も片っ端から拝見していたんです。ただ、さすがに霧山ヘアはハードルが高くて、真似できませんでしたけど…(笑)。とにもかくにも、憧れのオダギリさんとの初共演に最初すごく緊張しました。オダギリさんは穏やかな方で、撮影合間も一緒にお話をしてくださるんですけど、やっぱり今でも一方的に緊張します(笑)。麻生さんも本当におきれいな上に、“永遠の10代”みたいな可愛い仕草が素敵で…!本っ当にドキドキする現場です。
・康知が又来の息子であることについて
いやもう、面白かったですね(笑)!又来さんが強烈なキャラクターなので、息子はどう育っていったんだろう…と気になる部分だったんですよ。ふたを開けたら、最初は優秀な理系男子という描写なのに、回を追うごとに「元ツッパリ」とか、いろんな設定が出てきて…!僕も康知も年齢的にはツッパリ世代じゃないはずなんですけど(笑)、わざわざ時代をさかのぼって“昭和ど真ん中のツッパリ”をやる…というボケがたまらない!すごくブレブレで、ツッコミどころが多い人だなって、面白くなりました。
・康知を演じるうえで気をつけていること
力を入れすぎるわけでもなく、力を抜くわけでもない──「時効」の空気感に馴染むには、糸をピンと張りつつも、どこか弛むような余裕を残さなきゃいけないと思いながら臨んでいますね。というのも、「時効」は台本を超えたアイデアがたくさん飛んでくる現場。瞬時に反応できる柔軟性と視野が必要ですし、そこにしっかりと食らいついていきたいので、自分からもいろいろ提案させていただいています。
・元ツッパリっぷりが出る場面では「今日から俺は!!」の要素も出る?
僕も当初はそうかなって思ったんですけど、あれをなぞると、まったく違うキャラになってしまうので、今回は康知なりの新しいツッパリ像を出したいな、と。母ちゃんと掛け合い共々楽しんで演じたいです。
・ふせえりとは普段どんな関係か
ふせさんとは普段から、息子と母ちゃんみたいな立ち位置ですね。そういえば先日、ふせさんからモリンガという凄く苦い“実”を頂いたんです。食べた後に水を飲むと、ただの水がすごく甘く感じる不思議な実なんですが、僕は少ししか水を飲まなかったから、すごく苦くて、口の中がイガイガしながら撮影をするハメになっちゃって…(笑)。でも、それも面白いなって!そういうことも全部含めて「時効」の空気なのかなぁ、と思って楽しみました。
・個性的な監督と脚本家が多数参加する「時効警察」の現場について
三木(聡)さんが作られたベースラインの幹から、柔軟に細い枝を育てていくような感覚なんですけど、監督によってアイデアも演出方法も全然違うので、すごく新鮮です。僕も俳優として、もともとある「時効」の空気を大切にしながら、会話をしっかり楽しんで演じることを意識して臨みたい。最終的に“お芝居を楽しめる体”を自分のものにできたらいいなぁ、と思います。
▽内藤理沙コメント
出演が決まったときは、すごくうれしかったです。レギュラー陣の皆さんが12年前と全然変わらず、台本を読んでいても前のシリーズがそのままよみがえっている感じがして、現場に入るのがすごく楽しみでした。現場では皆さん、家族みたいに仲がよくて、一緒に作品を作り上げているんだなって伝わってきます。私もその一員として、視聴者の方に楽しんでもらえるように頑張ります。
▽田中真琴コメント
私が初めて心から面白いと思った邦画が、三木(聡)監督とオダギリジョーさんがタッグを組んだ映画「転々」(2007年)でした。あのお二人が関わる「時効警察」に自分が少しでも携われるということで、とても緊張しましたし、うれしかったです!12年から続く作品に出られるなんて奇跡!今までの「時効警察」の流れや雰囲気に馴染みつつ、私たちがいることでさらに加速させられたらなって思います。
■金曜ナイトドラマ『時効警察はじめました』
テレビ朝日系 2019年10月スタート 毎週金曜 23:15〜24:15
※一部地域を除く