過去にドラマのような別れ方をした女性がいる
何年前だっただろう
すごく寒い冬だったのは覚えている
優衣(仮)それがその時の彼女の名前
俺はちょっと遅れたクリスマスプレゼントを届ける途中だった
バラの香りがするちょっと色っぽい香水
俺は優衣の喜ぶ顔が見たくてそわそわしながら待ち合わせ場所にいた
......
何時間たっただろう.....待ち合わせ時間はとっくに過ぎていた
おかしい....
心配になって携帯に連絡してが
ワンコールで出たのは男の声だった
「えっ?」
一瞬ハッとしたがその問題はすぐに解決した
「もしもし kiraさんですか? 優衣の兄です」
kira「あっどうも」
兄「すみません驚かせてしまって」
kira「あの 優衣さんは....?」
しばらく沈黙があった......
先に口を開いたのは優衣のお兄さんの方だった
兄「実は優衣が交通事故に合いまして...」
その後長い説明があったようだがそんなのは覚えていない...気がついたら兄さんが言っていた病院に走っていた
病院について優衣の部屋に行くと
恐らく両親であろう夫婦と俺より歳が少し上くらいの男の人がいた
俺は無言で会釈をし
ベッドに目をやる すると思ったより元気そうな優衣の姿があった
俺はホッとした
とにかく安心して全身から力が抜けて倒れそうになったのをおぼえている
とにかく俺は優衣に近づき声をかけようとしたがさっきの電話の主であろう男の人に
ってまぁ優衣の兄さんなんだけど
その人に肩を捕まれ
「ちょっといいか?」
と言われて病室の外に連れていかれた
そして控え室のような場所でこう俺に言ってきた
兄「まずはよく来てくれたね」
kira「はぁ」
兄「落ち着いて聞いて欲しい」
kira「はい?」
兄「実は優衣は.....事故で記憶を失ったんだ」
kira「はぁ..........は?」
俺は最初意味がわからなかった
続く